2001.8.30

とびひについて

夏に多い病気です。

とびひは医学的には伝染性膿痂疹とよばれ、ブドウ球菌などのばい菌が皮膚の中に侵入して引き起こす病気です。

虫さされやあせも、すり傷や切り傷にばい菌が侵入するとジクジクした水ぶくれができ、それをかきこわしたりするとあちこちに広がっていきます。これがいわゆるとびひです。

治療はとにかくばい菌対策。消毒が基本になります。消毒薬にはイソジン液、グルコン酸クロルヘキシジン液などがあります。場合によっては抗生物質などのぬりぐすり(ゲンタシン、テラマイシン、バラマイシンなど)を使うことも多いです。更にとびひがひどい場合には抗生物質(化膿どめ)ののみぐすりで体の中からばい菌をやっつけます。

具体的なおくすりの使い方

イソジン液とテラマイシン軟膏が処方されている場合を例にとって説明します。

@ イソジン液で消毒をします。このときに綿棒を使っていただきますが、できる限り滅菌綿棒を使用してください。綿棒にはイソジンをしっかりと含ませてください。

A イソジンが乾くまでチョッと待ちます。乾くまでの間にイソジンがばい菌をやっつけてくれます。2〜3分が目安です。

B イソジンが乾いたらテラマイシン軟膏を塗ります。

C 滅菌ガーゼで患部をおおいます。滅菌ガーゼはサイズがS、M、Lなどありますので患部にあったサイズの滅菌ガーゼを用意します。滅菌ガーゼは大きいからと言ってはさみで切ったりせず、大きければ折って使うようにします。滅菌ガーゼはサージカルテープなどで固定します。セイワ薬局では医療機関でも使用しています、はがす時にも痛くなく、かつ、しっかり止まって敏感肌の方にも刺激のないワップジェルをオススメしています。

D @〜Cの処置を最低1日1回するのが標準です。もちろん主治医の指示が1日2回であればそのようにして下さい。ただし、その回数はいずれも最低の回数と思ってください。患部を水でぬらしたり、ガーゼをはがしてしまった場合にはそのたびに@〜Cの処置をおこないます。

おうちで気をつけることは

@ お風呂については主治医が入浴禁止と言わない限り入浴は可能です。ただし、ご家族の方が一緒に入浴するとうつってしまうこともありますし、浴槽につかるとしみたりすることも考えられますのでシャワー程度の方が無難でしょう。せっけんは普段のままで構いませんがあまりゴシゴシ洗わずにサッと汗を流す程度でよいでしょう。ただし、せっけんはよく洗い落としてください。

A 手をこまめに洗ってください。特に爪に入ったばい菌はとびひを悪化させてしまいます。手や爪は常に清潔にし、爪は短く丸く切っておくとよいでしょう。

B プールは主治医の先生の許可は勿論ですが、とびひになった部分が乾いて硬くなるまでが一応の目安と思ってください。

C 保育園、幼稚園など登園等も主治医の先生の許可が出てからです。お子さん同士の接触は避けてください。

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